委員長挨拶 Greetings
(大阪公立大学 工学研究科 教授)
今、地球システムが抱えている問題は深刻さを増してきており、人間活動と地球システムの持続可能性の両立の真の実現が問われ始めています。海洋に関連する課題においても、温暖化対策のための海洋再生可能エネルギーの開発、カーボンニュートラルな海運システムの構築など、非常にチャレンジングなことに取り組まなければならないフェーズに入っており、実現化のためには多様な分野や業種を超えて協力することが求められています。このような背景から、産学官連携の重要性はますます高まっており、テクノオーシャン・ネットワークは、1986年より神戸で隔年開催されている国際コンベンション「Techno-Ocean」を通じて、海洋分野における産学官ネットワークの構築を促進する活動を行ってきました。
人間活動は海洋からの恩恵なしには立ち行きません。Techno-Ocean 2025では「海といきる」をテーマに、展示会や一般市民向けイベント、基調講演に加え、産学官関係者が集まるパネルセッションを開催し、持続可能な海洋利用のあり方について議論します。パネルセッションでは、最も注目されている複数のトピックが取り上げられ、各分野の第一線で活躍する方々が最新情報を提供し、討論を行います。さまざまな業種や団体の参加が見込まれており、「海といきる(海との共生・共存)」をベースにして、新たなネットワーク形成や共同研究の機会を創出する場となることが期待されています。ぜひ、皆様のご参加をお待ちしております。